2006年08月28日

STONE SOUR [Come What (ever) May]

B000G8NXBYCome What(ever) May
Stone Sour
Roadrunner 2006-08-01

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SLIPKNOTのヴォーカル、コリーとギターのジムによる2003年以来の2ndアルバムを発売したSTONE SOUR。前作はシングル[Bother]のヒットもあり、サイドプロジェクトにとどまらない成功を収め、ゴリ押し一辺倒に近かったSLIPKNOTと比べ、こちらでのコリーは水を得た魚のようにヴォーカリストとしての様々な潜在能力を発揮していたのが魅力でした。そうした前作の成功はSLIPKNOTの3rdアルバム[VOL,3 (THE SUBLIMINAL VERSES)]にも大いに反映され、一皮むけたSLIPKNOTへの変貌に大きく貢献したと思います。
本作は前作の成功をモチベーションとしながら全ての面でスケールアップが図られ、バンドとしての出音のまとまり感も格段に向上し、楽曲自体が放つ個性もSTONE SOURらしさを確立しつつあるように思います。前作にも共通することですが、SLIPKNOTのファン(コアなファンはともかく)が聴いても十分楽しめる攻撃性を残しながらもより多くのリスナーにアピールする楽曲の幅広さがあり、そのバランス感覚というかさじ加減が今回はさらに絶妙です。
(1)30 / 30-150(6)Rebornはへヴィーでありながらしっかりとメロディーが強調された曲で“SLIPKNOTのメンバーのアルバム”である事を目当てに聴くファンにアピールし、(4)Sillyworld(8)Through Glass(12)Zzyzx Rd等のメロウな曲はノーマルな歌唱でこそ存在感が際立つコリーの変幻自在のヴォーカルが楽曲をさらに立体的に引き立ています。
この(4)(8)等のスロウな曲での丁寧に切々と歌い上げるパフォーマンスは何となく元LILLIAN AXEのロン・テイラーを思い出させるのですが、SLIPKNOTの持つメタル的、へヴィロック的アプローチよりもハードロックという言葉が似合うサウンドと哀愁すら感じるメロディ、そしてコリーの声質がそう思わせるのかもしれません。いずれにしろ、このアルバムを聴いて私はコリー・テイラーというヴォーカリストが一層好きになりました。

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2006年08月22日

Bullets And Octane [In The Mouth Of The Young]

B000FI8TEGイン・ザ・マウス・オブ・ザ・ヤング(2ヶ月限定スペシャル・プライス)
ブレッツ・アンド・オクタン
BMG JAPAN 2006-06-21

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爆走ロックを信条とするBullets And Octaneの待望のメジャー移籍第1弾アルバムが届きました。前作もとても良かったので期待していましたが本作も非常に素晴らしい出来になっています。
MOTORHEADやALMIGHTY等を彷彿させる、走りだしたら止まらない爆走ロックは本作でも健在、さらにメリハリの効いた曲作りと一層タフになった演奏で大きな成長を感じます。メタルだろうがパンクだろうがロックンロールだろうが疾走するスピードチューンはいいものですね。今回もドライブ感と骨太なメロディーでライヴの熱さを感じさせてくれます。
特に(1)Going Blind(2)My Disease(3)Save Me Sorrow(4)I Aint Your Saviorの畳み掛ける流れはアルバムの印象を決定付ける強力な曲の連続で特に(4)I Aint Your Saviorの出来は出色です。他にも(5)Cancer Californiaや(10)Bathroom Floorのようなメロウな曲も完成度、より幅広い層へのアピール度など申し分なく、アルバム内で効果的な役割を果たしています。

理屈抜きでカッコいいロック・アルバムです。ロック好きな全ての世代に受け入れられるキャッチーさと後続が出現するであろう牽引力を持ち合わせた非常に有望な若手バンドBullets And Octane。まずはこのアルバムで来日公演を実現させてほしいものです。

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2006年08月16日

FAIR WARNING [Brother's Keeper]

B000FZDMVOブラザーズ・キーパー(初回限定盤)(DVD付)
フェア・ウォーニング
マーキー・インコーポレイティドビクター 2006-07-26

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一時期の休止期間を経て再び我々の前に姿を現わしたFAIR WARNINGの5thアルバムが発売されました。
ドイツ産のメロディアスなハードロックバンドで、デビューアルバムから桁外れの楽曲のクオリティーで日本でもすぐにトップクラスの人気を獲得、アルバムを重ねる度に数々の名曲を生みだし、その地位は確固たるものとなっていました。しかしヴォーカルのトミー・ハートがFAIR WARNINGのライヴ活動の少なさや自らのクリエイティビティーの追及のため脱退したことを受けて解散。6年のブランクを経ての5作目となりました。
まず何よりあのFAIR WARNINGの音であることに安心感を覚え、オープニングの(1)Don't Keep Me WaitingはFAIR WARNINGのアルバムには必ずある必殺チューンで、伸びやかなトミーのヴォーカルとヘルゲ・エンゲルゲの飛翔するギターソロに以前からのファンは「これこれ!」と頷ける出来で混じりっ気無しのFAIR WARNINGサウンドであることを主張しています。
他にも(6)Generation Jedi〜(7)The Wayの流れが素晴らしく、ミドルテンポで重厚に始まりどこまでも駆け上がるようなトミーのヴォーカルメロディーとそれに呼応するようなヘルゲのソロ(アルバム中一番の出来!)が高揚感を煽る(6)Generation Jediから、(1)Don't Keep〜にも通ずる丁寧なアレンジ(特にウレ・リトゲンのベースが素晴らしい)と覚えやすいサビが耳に残る(7)The Wayそして(8)All Of My Loveの流れは本作中最も聴きごたえのある展開と言えるでしょう。他にも、これが1曲目の候補だったというC.C.ベーレンスの雷鳴のようなドラムで幕を開ける(13)Push Me Onは2ndアルバム[Rainmaker]の超名曲Burning Heartの流れを汲むこれまた素晴らしい曲で、この曲をラストに持ってこれるくらい本作の楽曲群が充実していたと言う事でしょう。
インタビューでは今後のライブ活動にポジティブなコメントをしており、これを期に本格的なライブバンドとしても活動を期待したいところですが、なにはともあれ、こうしてまたFAIR WARNINGが活動を再開し素晴らしい作品を提供してくれる事に素直に感謝したいと思います。
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2006年08月08日

Wolfmother [Wolfmother]

B000EJ9MTWWolfmother
Wolfmother
Interscope/Modular 2006-05-02

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本作が早くも全米チャートで健闘しているWOLFMOTHERはオーストラリア出身の3人組です。
シングル曲[Woman]を聴けばわかる通り、曲の構成から音作りまで70年代のロックをそのまま現代に再現したかのようなサウンドで同郷のJETやTHE DATSUNSを思い浮かべたりしますが、WOLFMOTHERはより広範囲に70年代のロックバンドのエッセンスを取り入れているようで、曲によってLED ZEPPELINだったりBLACK SABBATHなどの偉大なバンド達の面影をちらつかせながらヴォーカルのアンドリュー・ストックデイルのポップでサイケデリックなメロディーが心地よく響き、リズム隊の強烈なグルーヴに強制的に体が動いてしまう・・・そんなサウンドです。
(1)Dimension(3)Woman(9)Pyramidのように圧倒的なパワーグルーヴ系の曲は彼らの代名詞となるでしょうが、(8)Mind's Eye(11)Talesに代表される静寂に優しいメロディーが溶け込んで来てダイナミックに展開する曲の持つ魅力は格別です。特に(8)Mind's Eyeは美しいメロディーから70'sプログレの影響を感じさせるアレンジが素晴らしいこのアルバムのハイライトとなる名曲です。
おそらく古新しいWOLFMOTHERサウンドやイメージ等に注目が集まるのでしょうが、私自身はこういうサウンドを懐かしいとも新鮮とも感じない中途半端な世代のため、曲の良さやクールな演奏そのものにフォーカスすることが出来ましたが、意外なほど凝ったアレンジや硬軟使い分ける幅広い楽曲は将来の伸びしろを十分感じながら楽しむことが出来ました。彼等のライブは観たことがありませんが、こうした楽曲を聴く限りライヴならではのインプロヴァイズが展開される事は容易に想像できます。アルバムでももっと楽器陣のインプロヴァイズがあればより音楽に熱気が加わりライブ直結の魅力が増して行くのではないかと思います。

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2006年08月02日

Amorphis [Eclipse]

B000FIHCQWエクリプス
アモルフィス
ビクターエンタテインメント 2006-06-28

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AMORPHISの通算7枚目のアルバムが発売され各方面で高い評価を得ています。フィンランド出身のデスメタル・バンドとしてスタートし、そこに北欧のバンドならではの郷愁感漂うメロディを導入し、現在世界中のメタルファンに認知されるまでになった北欧メロディック・デスメタルの礎を築いたバンドのひとつとして評価され、前作までの数作ではデスメタルからは距離を置いたゴシックメタル・バンドとしてキャリアを積み本作をリリースするに至りました。
一聴すると際立っているのはここ数作なりを潜めていたヘヴィさと悲哀に満ちたメロディーの中に沸き上がる力強さがアルバム全編に確認でき、個人的には彼等の最高傑作と言われる3rdアルバム[ELEGY]すら凌ぐ曲のクオリティーを誇っていると感じます。本作から加入した新ヴォーカルのトミ・ヨーツセンはAMORPHISが好きだったと言うだけあって前任者の声質を彷彿させ、負けず劣らず存在感を主張する逸材でデス・ヴォーカルではこのアルバムでのメタル度増幅に大きく貢献し、ノーマルヴォイスでは強弱を巧みに操りながらも芯の太い堂々たるパフォーマンスを披露しています。
本作の復活作的な色合いは我々聴き手側が感じる事であって本人たちがどう感じているのかは非常に興味深いところではありますが、ただ単に原点回帰したのではなくバンドのこれまでの変遷を咀嚼した上での飛躍的な成果である点は重層的なアレンジの巧妙さの中に見ることができ、もはやゴシック・メタルとかデスメタルといった言葉では表せない完全なるAMORPHISサウンドに成長したのだと実感しました。
どの曲も本当に素晴らしいのですが、北欧由来のフォーク・ミュージックの影響とトミの咆哮、そして冒頭に書いたような湧き上がる力強さを感じさせるメロディーが展開される(3)Leaves Scarと、歌詞と一体となったようなスローで悲哀を感じさせる前半から一転、攻撃的にその激情を吐き出しながら完璧な構築美とあまりにも素晴らしいメロディーを伴って壮大な叙事詩となって聴き手の心に焼きつく(5)Under A Soil And Black Stoneは聴き込むほどに言葉を失う名曲です。中堅からベテランの域に達しながらもそこで単調なメタルの様式美を繰り返すだけには留まらない音楽に対する熱意や愛情、探究心に溢れる彼らの姿勢はもっともっと評価されていいと思います。ゴシック化以降急速に失速したここ日本での評価も本作の改心の一撃で前以上の盛り上がりを願わずにはいられません。

私見ですが、AMORPHISと同郷のSENTENCEDの早すぎる解散に涙した方はこのAMORPHISの新作に、亡きSENTENCEDの姿を重ね合わせるとともに同じような愛情で接する事が出来るのではないでしょうか。私もその一人ですが、少し感傷的になると同時に心にポッカリ空いた喪失感が何だか温かく満たされたようで繰り返し、繰り返し聴き入ってしまいます。

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2006年07月22日

LEATHERWOLF [World Asylum]

B000F6YRUSワールド・アサイラム
レザーウルフ
キングレコード 2006-06-21

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こんなアルバムが出るとは往年のLEATHERWOLFを知るファンのうち、どれだけの人が考えたでしょう。
LEATHERWOLFは80年代のLA Metal真っ只中にデビューしたアメリカ産のメタルバンドで、MOTLEY CRUE、RATT、DOKKENのようなポップメタルバンド全盛の時代にニューウェイブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル(80年代初頭にイギリスで興ったヘヴィメタル・ブーム。後のハードロック/ヘヴィメタル黄金期はここから始まったとされる)からの影響が色濃く直球ど真ん中のヘヴィメタルをやっているバンドがアメリカから出て来たということで結構な注目を浴びました。
今回の再結成には二人のオリジナル・メンバーしか残っていませんが、彼らが曲作りのイニシアチブを握って制作されたせいか、十年以上ものブランクがあったとは信じがたい程に当時のLEATHERWOLFサウンドを継承しており、そこに新たな顔として元CRIMSON GLORYの2代目ヴォーカリスト、ウェイド・ブラックがこれまた健在ぶりを示すパフォーマンスを披露し、(3)Behind The Gunなどを筆頭に○○メタルではない純度の高いヘヴィメタルが展開されています。トレードマークだったツインリードギターもしっかりフューチャーされ、若いアメリカ出身バンドには出せない緻密さと重厚さを感じさせます。流行のスタイルを意識せずに自分たちのやりたい事を成し遂げたこのアルバムが今の市場でどのように受け入れられるかも注目したいと思います。

しかしなぜLEATHERWOLFが今という時代にこれほどのアルバムを作れたのでしょうか。
ひとつには日本にいるのでは感じることが出来ない程のメタルブームの風が欧米で吹き荒れているのではないかというもので、事実先頃日本でもようやく国内盤が発売されたAVENGED SEVENFOLDは最新アルバム[City of Evil]でメジャー移籍を果たし、すでにアメリカで50万枚以上を売り、いまだに売れ続けている事から、こうしたメタルバンドのメジャー移籍はさらに続くのではないかと思われますが、日本ではこの[City of Evil]すらSummer Sonic 06出演決定後ようやく発売された次第です。レコード会社だけの問題ではないと思いますが、こういう作品をタイムラグ無しに発売出来なかった全ての事情を含めて欧米と日本のメタルを取巻く環境に温度差を感じます。そうしたメタル熱にLEATHERWOLFが触発されこのような作品が生まれたのではないか、などと考えてしまいます。
確かに今時のメタルコア系を新しいロックとして受け入れている若いファンにはLEATHERWOLFのギターリフはメタルコアの源流を知る良い機会を与えるかも知れません。なにはともあれ、このLEATHERWOLFのカムバック作[World Asylum]は嬉しい誤算となりました。

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2006年07月15日

LOSTPROPHETS [Liberation Transmission]

B000FQJP28Liberation Transmission
Lostprophets
Columbia 2006-06-27

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本作が3rdアルバムとなるLOSTPROPHETSはアルバム毎に着実な成長と成功を成し遂げて来たという意味でもこの[Liberation Transmission]制作には本人達にも周囲からも多大なプレッシャーとの戦いから生まれたものだと言えるでしょう。
前作からのシングル[Last Train Home]の成功によりデビューアルバムでは散漫な印象だったバンドのパブリックイメージがようやく定着し、その方向性をより明確に深化させた本作の楽曲群は個々の楽曲に今まで以上のキャッチーさが加わり、前作で掴んだ足掛かりをしっかりと踏み外さずにバンドが1ランク上のレベルに到達したと実感出来るアルバムに仕上がりました。無理にヘヴィにすることなく、スクリームに逃げる事もないアレンジは「いい曲」とは何か?という問いに彼らなりに真正面から向き合った結果であり、歌メロの充実ぶりは過去の偉大な先輩達に対する憧れと向上心に溢れており、とくに彼らのような普段ロックを聴かない一般層をも巻き込む可能性を秘めているバンドにとっては、そうした一般リスナーが“たまたまラジオで聴き気に入った(4)RooftopsがLOSTPROPHETSというロックバンドの曲だった”という波及効果を大いに予感させるものになっています。エモやスクリーモといった比較的新しいカテゴリーから次から次と期待の新人がデビューしても思ったほどの成功に至らないのはそうした“一般リスナーの壁”をなかなか越えられないからであり、今回のLOSTPROPHETSはその壁を突き破る可能性を彼らなりに模索した結果であるとも感じられます。
(4)Rooftopsはいまはただの最新シングル曲だとしても数年後にはライブのアンコールで演奏されるべき曲に成長していると思うし、(9)4:AM Foreverはビルボードチャートを駆け上がっても全く不思議ではありません。様々な音楽的影響をパズルを楽しむようにLOSTPROPHETSの個性へと昇華させた原動力はおそらく彼らが好んで聴いた80年代の音楽。当時は作品の完成度の高さへの賛辞としてアルバム全曲シングルカットできるなんて言い方をされていましたが、2006年のLOSTPROPHETSが発表する[Liberation Transmission]にも同様の賛辞を送りたいと思います。

しかし、褒めすぎも良くないので気になった点もチョット。。
1つはボブ・ロックのプロデュース。彼が伝説と言われるのはやはりMOTLEY CRUEの[Dr Feelgood]とMETALLICAのブラック・アルバムを手がけているから。それは曲作りやアレンジ云々ではなく“あのサウンド”こそアーティストがボブ・ロックを起用しようと思う理由であるはず。しかし最近のボブ・ロックのプロデュースは彼であるメリットを全く感じる事が出来ません。常に最強のロックサウンドに仕上げようという意気込みも伝わってきません。それはこの[Liberation Transmission]でも同じでした。
もう1つはイアン・ワトキンスのヴォーカルです。本作は今までのLOSTPROPHETSと比べてプラスの上積みはあってもマイナスと思えるところは個人的にありません。しかしイアンのヴォーカルこそ最もプラスが確認したかった部分ですが、彼にとって80年代のアイコンであるジョー・エリオット(DEF LEPPARD)やジョン・ボン・ジョヴィ(BON JOVI)、セバスチャン・バック(SKID ROW)と比べればまだまだ実力も個性も足元にも及びません。本作ではその部分の上積みは期待していたほどではなかったと思います。言い換えれば継続的な音楽的成長とイアンの今後の成長次第でそうした先輩バンド達と肩を並べる可能性を秘めていると期待している訳です。

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2006年06月29日

Towers Of London [Blood Sweat & Towers]

B000FL7B4CBlood Sweat & Towers
Towers Of London
Tvt 2006-06-05

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以前ここで紹介したCRASHDIETとともにグラムなロックを聴かせる期待の新人
Towers Of LondonがEPに続く待望の1stアルバムを完成させました。SEX PISTOLS、HANOI ROCKS、MOTLEY CRUE、GUNS'n ROSES等、自分たちが大好きであるバンド達から吸い上げた栄養でパンクだけでもロックンロールだけでもない彼等なりの激しく尖がったロックをやっており、見た目もCRASHDIET同様80年代中期のLAメタルのように派手でイギリスの現在のロックシーンの中でもかなり異質な存在に感じます。見た目がどんなに軽薄(失礼!)でも、彼らの音楽はイギリスのバンドならではのしっかりとした芯のあるサウンドが頼もしく、ジョニー・ロットン(SEX PISTOLS)とリアム・ギャラガー(OASIS)を足したようなドニー・トゥーレットのヴォーカルは上手くはないがとてもインパクトと存在感に長けておりシンプルでポップな曲がさらにカラフルな色合いを放ち、おそらくワザとやっているであろうパタパタと軽いドラム音や要所で使用するシンガロング・パートと勢いとヴォリューム感のあるギターや(6)Kingでのストリングス・アレンジなどがタイムレスなロックバンドとしての魅力を作り上げており、昔のようにパンクとロックやメタルのリスナーが今のようにクロスオーバーしていなかった時代と比較すればとてつもなく幅広い音楽リスナーに受け入れられる可能性すら秘めていると思われます。
アルバムは1曲目から日本盤ボーナストラックを含めた15曲が強い個性とコマーシャルヒットのポテンシャルを持っており、中でも(2)Air Guitar(11)Fuck It Upの突き上げるエネルギー、ジャンプせずにはいられない(3)Kill The Pop Scene(8)On A Noose、疾走系だけではない懐の深さを見せる(6)Kingや(13)Seen It Allのシークレット・トラックSon Of A Preacherなど本当にいい曲を書いています。
Towers Of Londonはタダのいいバンドではなくスターと言われるまで登りつめて欲しいものです。こんなバンドがキッカケでロックが好きになる人が多ければ素晴らしいことだと思うから・・・

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2006年06月19日

SikTh [Death Of A Dead Day]

B000FFP08CDeath of a Dead Day
Sikth
Bieler Bros. 2006-06-06

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近年はDREAM THEATER、THE MARS VOLTAやOPETH、COHEED & CAMBRIAなどプログレッシブでアートな感性を持ったバンド達の非常にハイクオリティーなアルバムが充実しDREAM THEATER登場以降停滞感のあったプログレッシブ・ロックの世界に新鮮な空気が吹き込まれたとの印象がありました。
SikThはイギリスのバンドの中でもそうしたプログレッシブな要素を持ち将来が期待されるバンドのひとつです。
前所属レーベルとの関係悪化から移籍問題に時間がかかったそうで、1stアルバムから約3年振りのニューアルバム[Death of Dead Day] を発表しました。そのサウンドは一言で表すのは難しく、ギター、ベース、ドラムが絶えず複雑なリズムと風変わりなメロディを奏で、そこにマイキー・グッドマンの常人とは思えない奇声とジャスティン・ヒルのメロディアスなヴォーカルが乗り、予測不可能な高揚感の連続で圧倒的な存在感を放ち、これほど野心に満ちた新人は最近では彼らに勝るバンドは思い当たらない程です。
セルフ・プロデュースで望んだ本作は製作に多く時間をかけたせいかテクニカルな演奏はさらに多くの情報量で満たされ、獰猛さはさらに増し、美しさはより高みへと到達し、1stアルバムで示したSikThの音楽性はこれでひとまず完成形を見たと思える充実度を誇ります。1stアルバムと一番の違いはマイキーとジャスティンのヴォーカルでしょう。二人とも個人として表現力を増したのはもちろんですが、1曲の中での二人の声の共存度、シンクロ度が格段に増し、溶け合った二人の個性は強力なひとつの個性へと昇華しています。
そのせいか(5)In This Lightのようにジャスティンのメロディックな長所を最大限に利用した曲とそうでない曲の繋がりが全く不自然に感じず、アルバム通しての整合性は1stアルバムとは比べものになりません。他では(5)Summer Rain(12)As The Earth Spins Roundのようにミュージシャンシップ満載の曲がライブで完璧に演奏されるのを目の当たりにしたらどんなに素晴らしいだろうという思いから来日公演が楽しみになったりもします。
ただひとつ個人的に残念だったのはマイキーの超低音での語りのようなヴォーカルが(7)Mermaid Slur以外で殆どフューチャーされていない事です。とても魅力的な声だけにもっと活かしても良かったのでは?
衝撃の1stアルバムを経て、次は何をやって驚かせてやろうかと力むのではなく、自らの音楽の成熟こそ進化の証とし努力を積み重ねたこの[Death Of A Dead Day]は彼ら自身にとって今後高いハードルとなるかもしれません。

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2006年06月13日

LACUNA COIL [Karmacode]

B000EHSVI2Karmacode
Lacuna Coil
Century Media 2006-04-04

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通算4枚目のアルバム[Karmacode]を発表したLACUNA COILはイタリア産の男女ツインヴォーカルのゴシック・メタルハンドで欧米ではとても大きな成功を納めていますが、ここ日本では全くの無風状態が続いています。
しかしEVANESCENCE成功以降の女性ヴォーカルを含んだゴシック・メタルに対する日本市場のオープンな反応とそのEVANESCENCEの[Fallen]以降LACUNA COILが出す初めてのアルバムであることを考えれば注目度も違うであろうし、この[Karmacode]の出来次第で日本での状況を変えられるかもしれません。
まだ日本の地を踏んだことがない彼等ですが欧米ではツアーに次ぐツアーでファンを増やしていきました。約4年振りとなる本作が発表されるまでにも数多くのツアーをこなしており、アルバムは特に北米ツアーで色々なバンドと廻った時に受けたインスピレーションがしっかりと注入されたとの印象を与えるものになっています。
アメリカナイズという言葉はロック・ミュージックの世界ではネガティブに捉えられがちですが、これまでの彼等のどちらかと言うと深く内側に向かっていくようなメロディーとスローなテンポの楽曲と比べて、よりリズム感・グルーヴがハッキリと前面に出ており、以前からあったクリスティーナ(Vo)のアラビア風ヴォーカルやイタリア民族音楽のエッセンス、よりエピックでポジティヴな力に満ち溢れたメロディーが目立ち、アメリカナイズといってもヨーロッパのバンドとしてのアイデンティティをしっかりと曲に注入し“一皮剥けた”印象を与えます。(2)To The Edge(3)Our Truthなどそうした印象が顕著ですが、(6)You Createのクリスティーナの幻想的なヴォーカルから爆発する(7)What I Seeの流れはこのアルバムのテーマを如実に表しています。
以前はサブ・ヴォーカル的なイメージから抜け切れなかったアンドレアのヴォーカルも大きく成長を遂げており、本作での緻密なヴォーカル・アレンジに一役買っています。
成功後のプレッシャーを乗り越えてこういう素晴らしい作品を作り上げたLACUNA COILがこのアルバムで日本でのファンを獲得する事が出来るかどうかは、来日公演を実現出来るかどうかが大きな要因となるでしょう。
来日熱望するバンドのひとつです。

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2006年06月06日

ANTI-FLAG [For Blood And Empire]

B000E6EI2GFor Blood and Empire
Anti-Flag
RCA 2006-03-21

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長いキャリアを経て、遂にメジャー移籍を果たしたANTI-FLAGのアルバム[For Blood And Empire]が晴れて国内盤も発売されました。今までの彼らをそれほど熱心に聴かなかった人も、彼らのポリティカルな主張を敬遠して聴く機会がなかった人も、今回のメジャー移籍によって彼らの音楽に直接触れる機会が増え、ファンになる人も増えるでしょう。
バンドもそれを十分意識したのか、疾走感、切れ味は失わずに随所にポップでシンガロング出来るフックを盛り込み、非常に質の高いパンクロック・アルバムとして仕上がりました。ライブでアンセムとして威力を増しそうな(1)I'd Tell You But...、ほぼ全曲そうかも知れないがファンと歌う事を念頭に置かれたポップな(2)The Press Corpse、間奏のトランペットが新鮮な(5)Hymn For The Dead、アルバム中最も短く、最もテンションが高い(8)State Funeralなどなど。どの曲もパンクのシンプルな様式とハードコアのテンション、耳を引くポップなサビが同居しており、1曲が短く曲数も適切なのでアルバム最後までがあっという間でまた頭から聴きたくなるような中毒性も有しています。
メジャー移籍をしたからって売れ線だとか、バンドのアイデンティティが失われるとかコアなファンの先入観は、このアルバムの充実ぶりを聴けば全く問題なくこれまでのANTI-FLAGであると言えるでしょう。そして誰が聴いたってカッコいいパンクロック・アルバムである事は間違いありません。

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2006年06月02日

GODSMACK [W]

B000EXOAAOIV
Godsmack
Republic/Universal 2006-04-25

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前作[Faceless]での成功から約3年の月日が経っておりその間ロックシーンは目まぐるしく変化し、彼等のようなグランジ・オルタナ臭を強く残すバンド達もいつしか随分とシーンから消えていきました。
アンプラグド・アルバムを挟んで発売されるGODSMACKのニューアルバムはそんな彼等への先入観に抗うかのような意志を感じることの出来るターニングポイントになるであろうアルバムとなりました。
正直、これまでのGODSMACKはここ日本では全く人気がありません。それは、80年代の煌びやかなロックを根こそぎシーンから吹き飛ばしてしまった90年代前半のグランジ/オルタナティブに対する強烈な拒否反応という要素が強くある事(もちろん単に音楽的に退屈である場合もあるが)、メロディーよりグルーヴや歌詞のアティテュードを重視したスタイルがメロディーの良さに惹かれる日本人の聴覚に合わない事などが影響しており、こうしたシーンの変化によりアメリカで売れたもの→日本でも売れるというメソッドは崩れ、以降ビッグ・イン・ジャパン(日本でのみ成功し欧米では無名)なる言葉が使われるようになるほどアメリカと日本のロックファンの趣向のズレは顕著になった時代でした。
GODSMACKのサウンドはブラックアルバム以降[Reload]までのMETALLICAとAlice In Chainsを足したような感じですが、特徴はMETALLICAの図太いグルーヴとサリー・エルナ(Vo)のドスの利いたヴォーカルで、かなりマッチョでストロングなへヴィーロックを聴かせていました。しかし本作では(3)The Enemy(6)No Rest For The Wicked(9)Temptationなどの今までの彼らの良さを継承した曲を中心としつつも、(5)Hollow(11)One Rainy Dayのようにアコースティック・アルバムの成果をフィードバックさせたスロウで美しい曲を収録しており(前作[Faceless]にもSerenityというアンプラグドな曲はありましたが)、(5)Hollowなどは女性ヴォーカルがフューチャーされているのでラジオでかかっても彼らの曲とは判らないほどの新鮮さを持った名曲です。
以前からのGODSMACKファンには賛否両論あるかもしれませんが、このアルバムから聴くようになる新しいファンの獲得も見込めるアルバムです。
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2006年05月26日

BACKYARD BABIES [People Like People Like People Like Us]

B000EPFPUQピープル・ライク・ピープル・ライク・ピープル・ライク・アス
バックヤード・ベイビーズ
BMG JAPAN 2006-04-26

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BACKYARD BABIESの通算5作目のアルバム[People Like People Like People Like Us]が発売になりました。一貫して変わらない彼等のパンク・ロックンロールな精神は今回も些かもブレてはいません。この音に影響を受けてバンド結成に至った若手バンドによって現在の北欧ロックシーンの充実の一部分は成り立っていると言っても決して過大評価ではないでしょう。
前作[Stockholm Syndrome]で打ち出された多様性とシャープなビッグサウンドに比べると、サウンド的にはガレージっぽさが復活し曲はいつもながらのBACKYARD BABIES調ながら、プロデューサーにTHE HELLACOPTERSの二ッケ・アンダーソンを迎えた影響かどこかゆる〜い雰囲気が漂う70年代っぽいプロダクションもあってこれまでの彼等よりもさらにポップなメロディーが剥き出しになり、今まで激しさの中に埋没していたメロディーが一層引き立ちバンドが新しい領域に達した事を感じさせます。
(1)People Like People Like People Like Us(3)Dysfunctional Professional(6)Blitzkrieg Loveshock(10)Heroes & Heroinesなどはライブでアンセムとなりうるポップなメロディーが満載だし、(2)Cockblocker Blues(7)The Mess Age(How Chould I Be So Wrong)はAC/DCへの愛情に溢れるBACKYARD BABIESの新しいの魅力に満ちた曲です。(5)Roadsのようなソフトな曲があるのもアルバムを通して聴いた時にとても大きな役割を果たしていて好印象です。
このサウンド・プロダクションに違和感を覚えるファンもいるでしょうが、個人的には聴けば聴くほど魅力を増すいい作品に仕上がっていると感じたし、これらの曲がライブで激しさを増して演奏されるのもとても楽しみです。
BUCKCHERRYやHARDCORE SUPERSTAR(古くはRAMONESまで)ファンは安心して楽しむことが出来るし、今までアメリカの小奇麗なポップパンクを聴いていた世代にもここからより深くロックを好きになるキッカケとなるアルバムかも知れません。
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2006年05月22日

SCAR SYMMETRY [Pitch Black Progress]

B000F1HGVUPitch Black Progress
Scar Symmetry
Nuclear Blast 2006-05-02

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思ったよりも早く届けられたスウェーデンのメロデック・デスメタルバンド、SCAR SYMMETRYの2ndアルバム[Pitch Black Progress]です。前作でも即席で集まったメンバーが作ったとは思えないハイクオリティーな内容のアルバムでしたが、本作も前作の要素をより押し進めた内容でバンドとしてひと回り成長した音を聴かせてくれます。比較対象として顕著だったSOiLWORK的な部分はまだ多く残るものの、自分達のやりたい事を突き詰めた結果、ヘヴィさはそのままに楽器陣の演奏はプログレッシブな要素が増え、ヴォーカルはより多彩な声を使い分けて特にクリーンヴォーカル部分に大きな飛躍を感じることが出来ます。
前作でもクリスチャン・アルヴェスタム(vo)のデスヴォーカルの迫力とクリーンヴォーカルの上手さに驚きましたが、今回もヴォーカルのレンジの広さを活かしたメロディアスな曲が、時にまるで80年代後期の北欧メタル勢のごとき透明感すら感じさせ、ヘヴィな演奏とデスヴォーカル/ブラックメタル系咆哮と伸びやかなクリーンヴォーカルのギャップが心地よく、1曲の中での柔と剛の振り幅が増し前作以上のスケール観を持つ曲の完成度は前作以上であると感じます。ギタリスト2人による流麗なソロ(ジョン・ペトルーシ(DREAM THEATER)やジョー・サトリアーニ並み!マイケル・アモット(ARCH ENEMY)の影響も・・・)も前作以上にフューチャーされ、曲によってはギターバトルとも取れるくらいに弾きまくっており、そのどれもが北欧のバンドらしい流れるように美しいものばかりでSCAR SYMMETRYの新たに増幅した魅力の一部となっています。
どの曲も必ず耳に残るフレーズがあるキャッチーなデスメタルですがとりわけ(3)Mind Machineはほぼ全編クリーンヴォーカルで歌い上げるメロディアスな曲で、これだけハイトーンで歌えるのなら次はもう何でも出来るな、などといらぬ期待を寄せてしまいます。(8)The Kaleidoscopic Godは典型的なSCAR SYMMETRY節からブラックメタル的終末感を漂わせ壮絶なギターバトルで盛り上げるアルバムのハイライトといえる曲で、ライブでぜひ聴いてみたい1曲です。
メロディック・デスメタルが好きな人だけではなく、自分がメタル好きだと認識する全ての人、BULLET FOR MY VALENTINEなどを聴いてエクストリームな音楽の世界を知った人達にも広くオススメできる名盤です。
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2006年05月08日

HOOBASTANK [Every Man For Himself]

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フーバスタンク
ユニバーサルインターナショナル 2006-05-03

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メジャーデビュー以来、1st、2nd共にミリオンセラーとなったHOOBASTANKの待望の3rdアルバムが届きました。メロディメイカーとしてデビューアルバムからその才能を見せてきたHOOBASTANKですが、本作でも多彩なアレンジとより奥行きのあるメロディを持った曲を揃えて連続ヒット間違いなし!と思わせる貫禄の出来を誇るアルバムに仕上がっています。
前作は実のところシングル[The Reason]で火が付くまでセールスアクションは鈍かったようですが、この1曲によりアルバムは300万枚を売る大ヒットに至っており、それだけ[The Reason]の抜きん出た曲の力がロックファンだけではない一般音楽リスナーをも巻き込んだヒットに繋がったと考えられます。
本作を作るにあたってそうしたヒットのメカニズムを考慮に入れつつ製作するのは当たり前といえば当たり前ですが、そこには第2の[The Reason]を思い描くよりむしろ自分達に出来る最高の曲を作ろうとしたメンバーのポジティブな熱意や苦労が伝わって来ます。
彼等の良さはエモを聴いてる10代のリスナーからJourneyやForeignerを聴いて育った30代、40代のリスナーまで取り込める大衆性の高さですが、今回も(2)(3)(5)(7)(8)(12)(13)などヒットしそうな曲が多く存在し、各曲の放つ個性も前作とは比べものにならず、常に聴く者の集中力を奪わずに最後まで聴かせます。とりわけ(5)The First Of Meは今までのHOOBASTANK以上にドラマティックなメロディーが素晴らしく(ダグラス・ロブのこの曲での表現力も特筆に価する)新たな代表曲になる事は容易に想像がつきます。
また、前作を最後にマークー(b)が脱退してしまいました。しかしこれはHOOBASTANKにとって新たなステップアップのチャンスかも知れません。というのも、HOOBASTANKはライブを観た方ならご存知の通り、アルバムでの見事なコーラスアレンジを再現出来るバックアップヴォーカルが存在しません。新任bはまだハッキリしていませんが“歌える”メンバーの加入は彼らのライブをより洗練されたものにするのに一役買うでしょう。
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2006年05月03日

ROADSTAR [Grandhotel]

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ロードスター
ビクターエンタテインメント 2006-03-29

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いよいよ活況を呈しつつあるイギリスのロック・シーンから登場したROADSTARのデビュー・フルアルバム[Grand Hotel]です。
古きよきロックを現代に継承する期待の新人として以前からHURRICANE PARTYとして名前は一部のロックファンの間で語られていましたが、アメリカ・ルイジアナ州を中心に甚大な被害を与えたハリケーン[カトリーナ]に考慮し、バンド名をROADSTARに改名、デビューアルバムながらサンクチュアリ人脈(現在ロック系最大手とも言えるマネージメント会社。その後ROADSTARはサンクチュアリから離れている)を活かし、ケヴィン・シャーリーがミックスを担当し、曲のクオリティ、演奏、サウンドとも非常に高水準なアルバムになりました。
直接的な影響としてはLED ZEPPELIN、AC/DC、AEROSMITH、GUNS 'N ROSES、BLACK CLOWSが上げられますがサザンロックっぽい要素も取り入れるなど色々な要素を上手く組み合わせ、まだ若いバンドながらいい音楽をたくさん聴いてきた事をうかがわせる懐の深さと自分が本来ロックを好きになった理由や楽しさを改めて感じさせてくれる“ロック本来の原始の輝き”のようなものを放っています。
(1)Ready To Go(2)Roadstar(3)Get This(9)All I Want(12)Keep It Aliveのような力強くライブ映えしそうな曲や、ヒットポテンシャルを持ったメロディアスでスロウな(4)Out Of The Blue(8)Misplaced Paradiseなど聴き所は多いし、(11)Stolen My Prideのような超クールなギターリフを20歳そこそこのメンバーが書いているのかと思うと今後に期待するのはもちろんの事ですが、このバンドがぜひ長続きする事を願わずにはいられません。近いうちに来日公演を実現させて欲しいものです。
上記の先輩バンドの他にもBUCKCHERRYやSILVERTIDEなど聴いている方はぜひ。
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2006年04月17日

ROB ZOMBIE [Educated Horses]

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Rob Zombie
Geffen Records 2006-03-28

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今月買ったCDからの紹介です。

最近では映画監督としても成功を収め、よりセレブ感漂う存在となったロブ・ゾンビの本業(と言ってもゾンビ・カルチャーをクリエイトするという意味では本人にとって音楽と映画という違いはさほど重要でないかも知れませんが)であるROB ZOMBIEの4年ぶりの3rdアルバムがついにリリースされました。
先行でシングルの(3)Foxy,Foxyを聴いて感じていたことですが、前2作やWHITE ZOMBIE時代と比べるとヘヴィロック的な重みやインダストリアルな味付けが後退し、KORNのニューアルバムにも似たシンプルなキャッチーさと今までは見受けられなかった明るいメロディが増え、ロブの歌唱法も唸るようなシャウトは減り、クールにメロディラインをなぞるようなものが増えたせいで作品全体として、今までの作品が全編漆黒の夜だとするなら今作はカリフォルニアの空の下で聴くのにも耐えられそうな“陽気な”曲もあり、とても新鮮です。かといって、以前のようなアクの強さが消えたのかといえばそうでもなく、しっかりねっとりとB級ホラーテイストがまとわり付いて来ます。
今作ではさらに(1)Sawdust In The Blood(6)100 Waysなどの小作がゴシックっぽい雰囲気を演出しており、以前のROB ZOMBIEが持っていた“オドロオドロしいけどどこかコミカル”的な要素が少ない事、強引な力技的なグルーヴで引っ張るアレンジがない事などと合わせて、少々大人になったロブ・ゾンビによるシリアスさの増したアルバムという印象です。
そして、(3)Foxy, Foxy(5)The Scorpion Sleepsなど新境地を開いた、というよりもロブ自身が影響を受けた過去のアーティスト達の姿がより鮮明になった楽曲群により以前にも増してバラエティー豊かな作品となりました。
MARILYN MANSONやRAMMSTEINが好きな人(古いところではALICE COOPERやKISS、BLACK SABBATH好きの人に至るまで)は当然聴くでしょうが、カッコいいロックが好きな人なら誰にでも響く音楽だと思います。
ぜひ来日して欲しい人達です。
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2006年04月09日

PROTEST THE HERO [Kezia]

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Protest the Hero
Vagrant Records 2006-04-04

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今月買ったCDからの紹介です。

今年大きく飛躍するであろう期待の新人の登場です。
カナダのバンドPROTEST THE HEROはこのアルバムで全米デビューを飾る、かなりプログレッシブなメタル度の強いカオティック・ハードコアバンドです。
一緒にプレイするバンドもEVERYTIME I DIE、DRAGONFORCE、THE BLED、SUM41、KORNなどかなり幅広いですが、出音はスラッシュメタルや90年代のカオティック系バンドの影響を感じさせつつSTRUNG OUTなどのパンク系も間違いなく通っているであろう音で、その上に乗るヴォーカルは一筋縄ではいかないひねくれたメロディーと若干エモっぽいとも感じるメロを駆使し、印象としてはイギリスのSIKTHが近いのかなと感じました(彼等ほど変態度はない)。まだ20歳そこそこであろうメンバーの演奏技術は相当なものだと思いますが、アレンジのセンスもIRON MAIDENや初期DREAM THEATERなどが透けて見えるなどかなり練られたものになっており、女性ヴォーカルをフューチャーした(6)Blindfolds Asideや(9)The Divine Suicide Of K.、ピアノやアコースティック・ギター、ストリングスを随所に散りばめるなどこうしたバンドにありがちな演奏技術をひけらかすだけの自己満足的なつまらなさは全くありません。
正統派メタルの大袈裟なメロディーがないとダメという人はダメかもしれませんが、それだけで聴かないのは惜しいバンドです。メタルコアやスクリーモが好きな人、dillinger escape planが好きな人、プログレッシブ・メタルが好きな人などにアピールするのではないでしょうか?


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2006年04月03日

AVENGED SEVENFOLD [City Of Evil]

B0009I7NNACity of Evil
Avenged Sevenfold
Warner Bros. 2005-06-07

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アメリカではすでにこの手のバンドのアルバムとしては大ヒットを記録しているこの[CITY OF EVIL]ですが、とてもいい出来だった前作も含めて国内盤は発売されていません。
にもかかわらず、サマーソニック06への出演は決まりました。こうした事態を日本のレコード会社はどう考えてるんでしょうか?

AVENGED SEVENFOLDはジャンル分けするならメタルコアなどに分類されるのでしょうが、そうしたメタルコア勢の中でも最もIRON MAIDEN的な要素を多く持ち、そうした表現手法を実現出来る高いスキルを持ったバンドです。
この[CITY OF EVIL]は起伏が大きくアメリカのバンドにしては珍しいくらいコテコテに(時にはアメリカのバンドらしく強引に)ドラマティックで、メタルコア・バンドのインテンシティよりもヘヴィメタルの醍醐味を多く持ち合わせた会心作になりました。前作では力任せにスクリームするパートが一曲の中に必ずありましたが、本作ではほぼ全編しっかりとメロディを歌っており、よりMAIDEN度が増したように思います。
とりわけアルバム後半に並んだ大作がどれも素晴らしい出来で、(6)Seize The Dayは後半にアコースティック・サウンドでガラリと印象を変え、(8)The Wicked Endも曲の後半にオーケストラ・サウンドを導入し、もしかしたらANGRAが好きなのかな?と思わせ、(9)Strength Of The Worldではライブでシンガロング出来るパートを入れつつ起承転結のあるドラマティックな展開(ブルース・ディッキンソンが歌えばMAIDENそのままじゃないか!)で最後まで一気に聴かせます。(11)M.I.A.はこれまたMAIDENの遺伝子が息づいている曲で中間部のギターソロ(ニコとエイドリアンのよう...)後の大合唱パート→静かなスローパートで締める展開はエンディングに相応しい名曲です。
MAIDEN、MAIDENとまるでIRON MAIDENの物真似バンドのように書いてしまいましたが、彼等ならではのメロディセンスも持ち合わせており、例えば本作は80年代LAメタルバンドの持っていた毒々しさのようなニュアンスが加味され、バンドのビジュアルとあいまって禍々しい雰囲気を醸し出しています。
AVENGED SEVENFOLDは流行のメタルコア・バンドのひとつなんかではなく、ヘヴィメタル・バンドです。サマソニ06をキッカケに日本でも正当な評価を受けてほしいバンドです。
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2006年03月28日

HIM [Love Metel]

B000E0VQG8ラヴ・メタル
ヒム
BMGファンハウス 2006-02-22

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最新アルバム[DARK LIGHT]でようやく日本でも認知が高まったHIMの前作にあたる[LOVE METAL]がやっと国内盤として発売されました。
アルバムタイトルにもあるようにHIMがラブメタルというアイデンティティを確立したという意味でも重要かつ完成度の高い作品です。
(1)Buried Alive By Love(5)Soul On Fireのように激しくドライブする曲調は[DARK LIGHT]では聴くことが出来ないタイプのものでライブで重要な位置を占める曲であるというだけでなくこのアルバム中でも光っています。
HIMといえばBLACK SABBATH由来のヘヴィなギターリフとテルミン風のキーボードに乗るヴィレの妖艶で儚く切ないヴォーカルが特徴的ですが、そういったHIMの特徴はこのアルバムでひとつの完成を見たと言ってよいでしょう。(2)The Funeral Of Hearts(4)Sweet Pandemonium(7)This Fortress Of Tears(8)Circle Of Fearなどはその典型と言えます。ラストを飾る(10)The Pathは所々PINK FLOYDっぽい大作で静と動が折り重なる味わい深い曲で余韻を残します。
中でも一際耳に残るのが(6)The Sacramentです。ダークなイメージの曲が多いだけにこの曲のもつ底知れなく深い温もりのようなメロディは悲しくもありとてもポジティブでもあり不思議な高揚感を煽ります。この1曲のためにこのアルバムを買ったとしても何ら後悔することはないと言えるのではないでしょうか。

ヴィレ・ヴァロ(Vo)のおかげで何かとティーンアイドルのように扱われるHIMですが、音楽的にももっと評価されてしかるべき能力を持ったバンドであることをまざまざと見せつけてくれるアルバムです。
posted by replicant at 22:09| Comment(1) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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