2007年05月16日

ALL THAT REMAINS [The Fall Of Ideals]

B000FVBLEIThe Fall of Ideals
All That Remains
Razor & Tie/Prosthetic 2006-07-11

by G-Tools


元SHADOWS FALLのヴォーカリスト、フィリップ・ラボンテ率いるメロディック・デスメタルバンドALL THAT REMAINSの通算3作目にあたる作品の国内盤がやっと発売となりました(本国では昨年発売済)。 SHADOWS FALLは昨今のメロデスやメタルコアブームの先端に躍り出た、いわば現代メタルシーンを代表するバンドとなった訳ですが、そこから脱退しこうして素晴らしいバンドに成長した彼らを本当に頼もしいと思わせてくれる会心の出来となっています。
細かく刻まれるテクニカルなギターリフ、IRON MAIDENの影響を十分に感じさせるハーモニーや流麗なギターソロ、それをリードする手数足数の多いドラム、フィリップの迫力ある咆哮と今回大幅に増やしたメロディック・ヴォーカルなど今どきのメロデスのスタイルを踏襲しているものの、その質は間違いなくその界隈のトップ集団に割って入る水準を誇り、例えば、KILLSWITCH ENGAGEにはなぜギターソロがないんだ?と感じるリスナーやSHADOWS FALLのやや繊細さに欠けたラフなイメージがちょっと・・・という人にはこのALL THAT REMAINSこそツボとなるでしょう。どれもよいバンドですがそうした細かい違いがラボンテ自身のSHADOWS FALL脱退理由とのことなので、自らの道を追求した結果が本作の良い結果と2つのバンドとの明確な差別化を生み出していると言うことが出来るでしょう。
楽曲はどれも攻撃的でスピーディー、スクリームの種類も豊富でそのパフォーマンスはデスメタル以外のブラックメタルなどからのインスピレーションも感じさせ、そこに今回KILLSWITCH ENGAGEにも負けないメロディーヴォーカルをたっぷり組み込み、恐ろしくブルータルでありながらキャッチーなメロディー(ヴォーカルとギター)が何とも言えない整合性と突き抜ける高揚感を生み出し、また1曲1曲がコンパクトであることも手伝ってとても中毒性の高いアルバムになっています。ラボンテのメロディーヴォーカルはSTAINDのアーロン・ルイス(本人も影響を受けたと語っている)よりは線が細いものの声質自体は高い声も難なく使いこなしていて、今後の音楽性が広がった時に大きなアドバンテージになるものと思われます。
最近のメタル隆盛は北欧のメロディック・デスメタルの世界的な認知とハードコア系バンドのメタル化によってかなりアンダーグラウンドなポジションからの盛り上がりで成り立っている部分を多く含みます。今後はこうした動きによりさらなる浮上を目指すバンド達によってより大衆化(ポップ化)を狙った方向へと流れて行く事が予想されますが、同種バンドの大増殖の中、楽曲クオリティーで勝負出来る強みを持っているALL THAT REMAINSはそうした流れの中でも頑固なメタルの一線を踏み越えない芯の強さを感じる事が出来、とても心強い。

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posted by replicant at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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