2006年11月11日

RIOT [Thundersteel]

B0000026JRThundersteel
Riot
Epic 1990-10-25

by G-Tools

TRIVIUMの新作を気に入り、メタルの過去の歴史を振り返ろうという貪欲で勤勉なロックファンは多いと思います。マスターピースとも言えるIRON MAIDENの[Number Of The Beast]、METALLICAの[MASTER OF PUPPETS]、JUDAS PRIESTの[Painkiller]、PANTERAの[Vulgar Display Of Power]などなど挙げればキリが無いですが、そうしたバンドほどの認知は得られなかったRIOTが出した[Thundersteel]は80年代後期のパワーメタルを代表する作品として上記4作品と並べて聴いても聴き劣りしない名作だと思います。RIOTはもともと70年代後半にデビューしているベテランで1st[Rock City]、2nd[Narita]といった名作を残したバンドでリーダーのマーク・リアリ(g)以外はメンバーも流動的で本作でヴォーカルを務めるトニー・ムーアで3代目だか4代目のヴォーカリストとなります。歴代のヴォーカリストとの決定的な違いは無理なく高音が出せる技巧派ということでしょう。
JUDAS PRIEST譲りの正統派ブリティッシュ・ヘヴィメタルの高貴さと当時新たな流れを作り出していたHELLOWEENなどのジャーマンメタル勢の攻撃性やスピードが加味し、そこに無理なくハイトーン・ヴォーカルを決めるトニーのメロディアスな歌メロと泣きのフレーズを連発するマークのギターが高次元で融合する奇跡のパワーメタルが展開され、RIOT史上最も攻撃的でありながら優れたメロディーセンスを失なわないバランス感覚が見事なアルバムと言えるでしょう。
アルバム・タイトル曲(1)ThundersteelはこれまでのRIOTからは想像出来ないようなパワーとスピードに漲っていて、トニーのハイトーンが炸裂する歌メロとの共存は当時聴いていてとても新鮮だったのを憶えています。もはや現代のメタルバンドは出せない威厳に満ちた(3)Sign Of The Crimson Storm、(1)同様にスピード感とメロディーが溶け合う(4)Flight Of The Warrior、DOKKEN等のLAメタルに影響されたかのような、アルバム中最もわかりやすい楽曲(7)Bloodstreets等はこのアルバムで再起を狙っていたであろうマーク・リアリの意気込みを感じる名曲です。
アメリカのバンドでありながらヨーロッパのバンドのような劇的な展開と歌メロを持つRIOTの存在は日本やヨーロッパでは高い人気を獲得しましたが、流動的なメンバー構成や良いマネージメントに出会えなかったことなど才能以外の要因が影響し、現在では“マニアしか知らないバンド”的キャリアに留まっています。
若手バンドが80年代回帰的な作風を押し出し、メタル・シーンが盛り上がっている今だからこそ、彼らのような才能に多くの人に気付いて欲しいと思い取り上げました。
posted by replicant at 15:13| Comment(0) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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