2006年10月12日

Saosin [Saosin]

B000HT36QESaosin
Saosin
Capitol 2006-09-26

by G-Tools

SAOSINはこれが1stフル・アルバムとなるカリフォルニア出身の所謂スクリーモ系のバンドです。デビュー前から相当話題になっていたので私もpurevolumeやmyspace等で音を聴いていましたが、このアルバム、予想をはるかに上回る良いで出来です。
“スクリーモ”と呼ばれるカテゴリーはメディアの過剰な取り上げ方や、メジャー/インディー問わずレコード会社のバンドの青田買いによってすでに飽和状態に達しており、そうした音楽性を有するバンドたちは早くも“脱スクリーモ”的なアプローチを取る動きが目立ってきました。しかし、この遅れてきた大型新人はスクリーモの完成形とも言える楽曲クオリティーの高さを示すことで強烈な存在感を放っています。
音楽的にはThe Beautiful Mistakeあたりに近いのだろうと思いますが、SAOSINには絶叫スクリームはありません(EPではスクリームしていましたが)。高音が良く伸びるヴォーカル(前任者脱退時に一時的にSTORY OF THE YEARのフィリップ・スニードがヴォーカルを勤めたそうだが、確かにこの高音は彼以外に歌いこなせる人は少ないだろう)がセンシティブな感性を表現するメロディーは“エモ”そのものですが、余分なスクリームがない分そのメロディーやコーラス・アレンジ(ハワード・ベンソンのプロデュースによる効果大か)も含めて非常によく練られていて、流れるように、しかし同時に一つ一つのメロディーがとても印象的で、ザクザクしたギター(トーンにも特徴がある)や、特徴あるビートを叩き出すドラムとともに光っています。切ないメロディーでありながらその中に希望や温かさ、包容力のようなものを感じさせてくれるポジティブさに満ちたメロディーこそこのバンドがデビュー間もないにも拘らず国内で大きな人気を得ている最大の特徴でしょう。
どの曲にも幾重にも重なるヴォーカル・ハーモニーとコードをかき鳴らすだけに留まらない立体的なギター、手数足数の多いドラムが印象的ですが、あえて幾つか曲を挙げるとすれば(10)You Are Not Aloneでしょうか。やさしいメロディーとスロウなテンポが印象的で、たとえばWAKING ASHLANDが[I Am For You]1曲によってブレイクしたのと同じ効果を予感させるポテンシャルを秘めているのではないでしょうか?アルバムの中でも最も即効性のある曲でしょう。(1)〜(3)のたたみかけるような展開も素晴らしいです。アルバム全体として見ても捨て曲はないのですが、じっくり聴かせるタイプのミディアムナンバーが多い中で(2)Sleepers(3)It's So Simpleのようにロックでタフな曲の魅力が引き立っています。CDショップの試聴機に入っているところもあると思うのでぜひ(1)〜(3)を聴いてもらいたいです。
国内盤の発売がいつになるのか判りませんが、もう少し早く発売されていれば来日するTaste Of Chaos Tour '07の集客にも繋がったんじゃないのか?と考えてしまうくらいの充実の内容です。個人的には今年の新人の中でも突出した印象を持つバンドのひとつです。

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posted by replicant at 22:35| Comment(1) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
saosinのこれからが楽しみです。
Posted by saosin セイオシン サオシン 曲 音楽 試聴 歌詞 at 2008年09月10日 16:34
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