2007年04月23日

RAINTIME [FLIES&LIES]

raintime-fliesandlies.jpgフライズ・アンド・ライズ
レインタイム
徳間ジャパンコミュニケーションズ 2007-03-21

by G-Tools


イタリア産メタルバンドの2ndアルバムです。予想以上の成長を見せてくれました。インタビュー等で本人達も公言している通り、獰猛なデスメタルと正統派メタルのエッセンスを上手く取り入れ、キーボードを使った煌びやかなアレンジとデスヴォーカルとメロディックヴォーカルを使い分けるスタイルはCHILDREN OF BODOMの弟分といった印象ですが、DREAM THEATERやSTRATVARIUSなどの影響も垣間見え、デスメタルのブルータリティーよりもアレンジの多彩さやメロディーの際だちで曲の魅力を高めているため、聴き疲れすることなくアルバム全編楽しめます。ヴォーカリストのクラウディオ・コアシンは今では同系統のバンドの誰もがやっているデスヴォーカルとメロディックヴォーカルを使い分けるスタイルをかなり高次元で行っており、元SKID ROW のセバスチャン・バックのように聴こえる部分があるかと思えば、STRATVARIUSのティモ・コティペルトのように聴こえる時もあり(デス声も1stに比べると随分迫力を増している)、この器用さに経験が加わればなかなか面白い存在になるのではないかと思います。CHILDREN OF BODOMの尖鋭性にヨーロッパのバンド特有の憂いを含んだメロディーが全面に押し出され、その暴虐性と聴きやすいポップセンスがとてもバランスよく溶け合っています。TRIVIUMなどもそうですが、彼らのような若いバンドの多くは北欧メロディック・デスメタル以降の影響しか受けておらず、おそらくこれからそれ以前のスラッシュメタルやニューウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル以降の純粋な意味でのヘヴィメタルの要素を自身の中でどのように咀嚼してくかが成長の大きな鍵になると思われますが音楽理論を学んだメンバーがいるだけに今後もそつなく成長する事が期待されます。
まだこの1曲というものはありませんが全体的なレベルの高さ(本当に捨て曲はないです)で見事にアルバム全体の集中力を保っています。(2)Rolling ChancesにLiquid Tension ExperimentのAcid Rainが出てくるのはご愛敬。(8)はマイケル・ジャクソンのあのBeat Itのカバーですがライブの定番にしても良いくらいにとてもいい出来だと思います。


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2007年04月21日

NW-A808

B000O2TL5ESONY ウォークマン Aシリーズ ビデオ対応 8GB バイオレット NW-A808 V
ソニー 2007-03-21

by G-Tools

ロックのみならず音楽好きを自認する人ならば音楽を携帯するということにも少なからずこだわりがあるでしょう。私もカセットテープのウォークマンから始まり、CD、MDと移り変わり現在はSONY製デジタル・オーディオ・プレイヤーを使用するようになりました。そして今回新しくSONYから発売された[NW-A808]を購入したところとても素晴らしい出来だったので紹介してみようと思います。
携帯音楽プレイヤーはPC接続を前提としたHDDタイプやメモリタイプが台頭するまではSONYやケンウッドのMDプレイヤーが主流だったと記憶していますがアップル社が発売したiPodの爆発的な成功により日常の音楽との付き合い方までもが変わる大きな節目を迎えました。大容量のメモリにPCに貯めた曲を何百曲、何千曲と転送でき、何を聴くか迷うという状況を引き起こし便利な反面、ますますリスナーの耳を長く引き付けておくことが難しい時代になりました。
ところで私はこれまで一度もiPodを購入したことはありません。理由はやはり音です。それまでのMDプレイヤーの音に慣れている耳にはあの低音が歪み、高音が突き刺さるようなサウンドは大きなマイナスポイントでした。そんな私が最近まで使用していたのはSONY製のNW-A1000という機種でSONYらしい洗練されたデザインで、やっとMP3プレイヤーに本腰を入れたかと思わせるものでしたが、PCからの転送ソフトがそれまで改良を重ねて作り上げたSonicstageから新たに作成されたConnect playerに変わったことで未成熟なソフトウェアの欠点をこれでもかと言わんばかりに露呈し、同時にレスポンスの悪いボタン操作、SONY製とは思えないバッテリー駆動時間などなど急いで出した感が否めないというのが使ってみての正直な感想でした。
今回私が購入した新しいウォークマンAシリーズの[NW-A808]は2インチのカラー液晶、高画質ビデオ再生機能、大幅な音質向上を実現した4つのクリアオーディオ・テクノロジーなど大幅な改良により初めて先を行くiPodに比肩するハードになったとの印象です。
まず製品が収まっている箱自体がとても小さい!本体は店頭でモックアップに触れてわかっていたとはいえあまりの小ささ、薄さに度肝を抜かれます。

g.jpg携帯と比較2.jpgA1000r.jpg
小ささが伝わりますか?最初に手にしたときのインパクトは大!右端の写真はNW-A1000との比較です。

早速PCに繋いで転送ソフトSonicstage CPで楽曲を転送してみるとNW-A1000よりも若干転送に時間がかかる印象。4つのクリアオーディオ・テクノロジーのうちの3つ、圧縮音源の高音域を補完する[DSEE]、ステレオの左右の音の混在を抑制する[クリアステレオ]、歪むことなく低音をブーストする[クリアベース]をそれぞれONにして(クリアベースは+3まで設定できる。私はもちろん+3)まずは付属のカナル型(耳栓型)ヘッドフォン(4つ目のクリアオーディオ・テクノロジー)で聴いてみる。さらに5バンドのイコライザを好みに調整すると……今まで聴き慣れた曲が明らかに鮮明さを増し音像に広がりが感じられます。
CRCU.jpg
これまで聴き込んだ楽曲でもいままでは聴き取れなかった音が聴こえ、とても新鮮な気分になります。付属のヘッドフォンはこのウォークマン用にチューンアップしてあるのか満遍なく低音から高音までとてもよく響きます。例えば電車など移動中の雑音の中でも、RAMMSTEINの[Mutter]アルバムを聴いていると(3)Sonneではアイン…ヅヴァイ…ドライ…のカウントするティルの迫力ある声がはっきりと聴き取れるし、(10)Adiosの冒頭に電子ノイズのような高音が流れていることすらはっきり聴こえます。
さらにはKORNの[See You on The Other Side]アルバムの(1)Twisted Transistorではイントロの鼓動のようなSEから曲が始まるまでの全てノイズがハッキリ聴こえ、どこかの部族の儀式のような掛け声が迫ってくる部分も頭の中をぐるぐるまわりながら冒頭のギターリフにつながるまでがとても鮮明に聴こえます。
ヘッドフォンを普段私が使用しているゼンハイザーのPMX-200に替えてみるとあまり音質に変化がありません。たしかにPMX-200の方がより音像に広がりを感じることが出来、低音も若干PMX-200の方が出ますが、高音に関してはより密閉度の高い付属のヘッドフォンの方がいいように思いました。正直ここまで遜色ないものが付属しているということに驚いてしまいます。カナル型ヘッドフォンに抵抗がないという人であればわざわざヘッドフォンを別に買わなくても十分にこのウォークマンの音質を堪能出来るレベルでしょう。また全てのボタン操作に対するレスポンスがとても早くサクサク操作出来るのはNW-A1000を使用していた私にはとても大きな満足感を得られるものでした。
そしてウォークマンという名前のもとで初めて実現したビデオ再生機能ですが2インチのディスプレイは非常に高精彩で秒間30コマで映し出される映像は期待以上に滑らかでとてもきめ細かいという印象です。

rfI?@.jpgrfI?@2.jpg
RAMMSTEINのライブ映像から。予想以上の滑らかさ、鮮やかさです。


映像をウォークマンに転送するためには今のところImage Converter というSonicstage CP以外のアプリケーションを使わなければなりませんが(いずれSonicstage CPで映像も転送出来るようになって欲しいですね)、DivXなどのファイル形式でもImage Converterが変換してウォークマンに転送してくれるので難しい操作は全くありません。変換にかかる時間はパソコンのスペックによっても違うのでしょうが1時間40分の映像(700MB、DivXファイルからMPEG-4 AVC(H.264) Baseline Profileへの変換含む)で30〜40分かかりました。変換や転送にかかる時間を考えると頻繁にビデオ映像の出し入れはしたくありませんが2インチ画面に映し出される映像は予想以上に良いものでした。
ちなみにバッテリー持続時間は往復3時間の通勤を使い続けても(音楽再生のみ)1週間持ちました。NW-A1000に比べれば倍以上のスタミナです。
使用してみてのトータルな評価としては
・音質の良さ
・レスポンスの良さ
・バッテリー持続時間の長さ
などがこれまで使ってきた携帯音楽プレイヤーの中でも最もクオリティーの高いと言い切れる点で、
・デザインを含めた所有物としての満足感
・ビデオ再生機能の予想外の出来のよさ、鮮明さ
が付加価値として他の携帯音楽プレイヤーとの差別化のポイントとなるでしょう。
私自身もこのウォークマンを購入してから新譜で純粋に音の良さを実感するばかりではなく旧作を良い音で聴き直すという楽しみも出来ました。本当に満足感の高いプレイヤーで、音楽好きな方なら迷わずこの音質を選ぶでしょう。SONYの底力を久々に見たような気がしました。

ただひとつ、直接ウォークマンに関係ありませんが同時に発売されたネックストラップは購入して大失敗だったと言わざるを得ません。この商品は首の後ろに長さ調節を兼ねたプラスチック製の接合部があるのですが使用しているうちに緩くなり、あっという間に使い物にならなくなってしまいます。私の場合、頻繁に接合部を取り外ししてしないにもかかわらず2週間程で使用不能になってしまいました。アクセサリーについては純正品以外の物が出てくるかも気になるところです。


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2007年04月08日

ANTHEM [Immortal]

B000GIWNTCイモータル
ANTHEM 柴田直人
ビクターエンタテインメント 2006-08-30

by G-Tools


日本のメタル界を背負って立つバンドのひとつ、ANTHEMが放つ最新作。坂本英三シフトになってから充実作を連発するバンドの勢いは止まらず、ANTHEMの長い歴史を見渡しても本作の充実ぶりはベストのひとつと言っても良い素晴らしい出来です。メンバーの特徴が十分に発揮されながらその全てをANTHEMというパッケージに収めてしまうバンドの頭脳である柴田の作曲、アレンジ能力の高さに改めて感嘆しつつも、この才能に対する過小評価は洋楽ロックファンの食わず嫌いの暗い象徴として浮き彫りになります。
メロディーを丁寧に歌っているにも関わらず咆えているような男気溢れる坂本のヴォーカルは過去最高のパフォーマンスと言える出来で、その日本人らしいきめ細やかで少々ウェットな歌メロの充実度の高さと相まって最初から最後まで一気に聴かせるコンパクトさと十分な聴き応えを絶妙なバランス感覚で備えており、ハードロックとヘヴィメタルの間を行き来する“ジャパニーズ・メタル”特有の柔軟さも聴きやすさを増幅させています。
(1)IMMORTAL BIND(2)SOUL MOTORのような鋼鉄ANTHEMと(3)MOB GROOVE(10)ECHOES IN THE DARKのような叙情的なメロディーを前面に出した楽曲の数々はどれもが素晴らしいクオリティーで前編通して全く隙がありません。
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